2011年11月12日土曜日

週末の風景 1989年

解説をやってみる!
<選んだ作品について>
(本)真鍋博の世界 
(作品)
「週末の風景」
「朝日新聞」テレビCF「いろんな未来を考える」セル画
1989年(平成元年)240×384
セル、アニメカラー



<解説>
CFとはcommercial filmの略語であるが一般的ではないため、ここではCMcommercial message)と類似した言葉として捉えて欲しい。
「いろんな未来を考える」テレビCFにおいて、作者が「週末の風景」とあるていどテーマを絞って制作した作品である。
画面は自然を暗示させる緑色が大半を占めており、それ以外は都会のような近未来的建造物の集合体が左上に、その手前には家らしき建造物が集合している。都会のような集合体よりも、家の集合体の付近の方が緑地により近く、水色の曲線が川などの自然物を想定して描かれている。
1989年という時代を思い起こすと当時に類似した建築物は少なく、花の大きさや木の形態からも、この作品が未来を想定して人工的に構築されたものであることがわかる。
以上の事柄から作者である真鍋博がいろんな未来の一つとして、自然が都心からも近距離に隣接し、居住区においては自然の中に在りたいという意識が読み取れる。
また星が明確に表現されている事から、環境汚染のない未来を無意識的に訴えているのではないだろうか。

1 件のコメント:

  1. 週末だから緑の多い環境で過ごすことができる。奥の近未来的都会の方は白い雲で覆われている。あの白い雲(顕在的属性)はどのようなメッセージなのでしょうか。

    返信削除