2018年7月25日水曜日

真鍋博さんが未来を想像した時代背景を再考する



プロジェクト開始から6年〜7年経ちました。

その間に東京オリンピック開催決定などをはじめ、様々なことが起こったと思います。

そんな折、50年前の1968年をテーマにしたこの本を、
図書館で偶然手に取りました。

真鍋博さんが「絵で見る20年後の日本」を出版されたのは1966年。
改めて当時の日本でどのように未来が想像されていたのか、
その背景も含めて非常に気になりだしたので投稿しました。

大学院プロジェクトの一環として立ち上がったblogを、
学生でなくなった者が勝手に振り返って更新することが、
ルール的にどうなのかわかりませんが…。

行動記録、気になった資料などがあれば投稿していきたいです。

2012年2月5日日曜日

真鍋博のエキスポファンタジー展

12月10日の、吉見さん(元・愛媛県立図書館司書)の講義の中でも紹介されておりましたが、只今、2月2日から5月8日まで二期にわけて、大阪の万博公園にあるEXPO'70パビリオン常設展示コーナーにて、「真鍋博のエキスポファンタジー展」が開催されております。

http://park.expo70.or.jp/event_detail.html?id=894

春休みの散歩旅に、是非行ってみてください。

常設展内コーナー展示「真鍋博のエキスポファンタジー」

日程:2月2日(木)~5月8日(火)
場所:EXPO’70パビリオン 常設展内
イラストレーター・真鍋博が大阪万博で手掛けた書籍やグッズのほか、会場風景を描いた絵本『真鍋博のエキスポファンタジー』の原画がご覧いただけます。
なお原画は前期、後期で作品の入れ替えを行ないます。

期間
前期:2月2日(木)~3月20日(火・祝)
後期:3月22日(木)~5月8日(火)

お問い合せ先:
EXPO’70パビリオン 06-6877-4737

2012年1月23日月曜日

1月17日(火)〜19日(木)までかけて、高澤くんが壁面グラフィック・データと掲載文を作成してくれました。

20日(金)の午前中に大判プリント6枚出力が仕上がり。
何くんと共に掲出作業。
そしてデジタルフォトフレームも取り付けて、本も設置して。
カラフルな真鍋博作品が、グラースケールの背景に、より一層鮮やかに見えます。

夜8時20分、掃除をして明日の準備万端になったところで、お疲れさまの何くん。

掲載文作成にあたり、真鍋先生、吉村先生にもメールでご協力をいただきました。
ありがとうございました。


帰り際、振り返ってみる。
遠くからもちゃんと雰囲気ができてるのが見えますね。


1月21日の朝、左のデジタルフォトフレーム2点はやめて、真鍋イラストのポップアップパネルと差し替えました。



















ひとつは「カメレオン自転車」。
作品集『自転車讃歌』の中の一枚です。
机に閲覧用のを一冊設置。
もうひとつは『睡眠タワー』。
こちらは『絵でみる20年後の日本』という、林雄二郎さんの「未来学ノート」を前書きに掲載したイラストエッセイの中の一枚です。
人口の5割が大都市圏で生活を営み、24時間不夜城となった都市で働く昼夜逆転生活の人のために、公衆浴場に替わって「夜」を出現させる「睡眠タワー」が登場する、というアイデアです。そんな不自然な生活環境を強いられる中でも、最大限に健康を管理できるよう、大脳生理学の応用による質の良い眠りの誘導まで解かれています。そういえば、真鍋博の創造品のなかには、闇を作る「ライト(?)」というアイデアがあります。「ドラえもん」にもこのアイデアが登場していたような。
「睡眠タワー」のイラストは両面見開きの2枚に分かれていて、右ページに「睡眠タワー」、左ページには「休息スペース」としての「オアシス空間地帯」が描かれていて、「オフィス街の昼休み、会社員はここで体を休め、英気を養って午後の仕事への意欲やアイデアをわかせるのだ。」と記されています。 1966年(昭和41年)に出版されたこのイラストエッセイを読みながら思い浮かべるのは、1991年から2年間実施された「バイオスフィア2」という実験のことです。
biosphereという言葉は、つまりはこの地球の生態系のこと、をあらわします。いつか地球の他にも生命の星が発見されれば、それもbiosphereということになります。


http://en.wikipedia.org/wiki/Biosphere



 biosphere2は、地球外に地球上での生態系を移植できるかどうかの実験でもありました。日本語版wikipediaをご覧いただけば概略がつかめると思います。 

http://ja.wikipedia.org/wiki/バイオスフィア2 


『絵でみる20年後の日本』が描いているのは1986年の風景ですが、それより後に生まれた皆さんが、さらに25年経った2012年の今、このエッセイに出会い、どんなメッセージを受け取るのでしょうか。
(1月22日、会場にて。)

2012年1月17日火曜日


1月20日(金)学内内覧会
1月21日(土)、1月22日(日)10:00-17:00
@東京造形大学キャンパス内CSギャラリー
<展示計画>
幅約6m、高さ2.38mの壁面に、5つのテーマで、A0幅(約88cm)ロール紙に出力した校正画面を掲出。
それぞれの背景に関連する真鍋イラストをグレースケールで配置。
タイトル、キャッチコピー、概説、カラー画像、デジタルフォトフレームによるスライドショー、解説文、の構成。
テーマ/スライドショー
・真鍋博とは/真鍋真先生御講義の際のppt?+真鍋博作品
・未来学とは/粟野プロジェクト解説のpptに資料追加
・万国博覧会/真鍋真先生11/26ご講義のppt「大阪万博Expo'70」
・1970年前後の想像力(仮題)/真鍋博のイラストエッセイ・スライドショー
・鑑賞教育/吉村先生の11/9ご講義のppt

だいたいこのような情報提供で、あとは、各自が好きな真鍋博イラスト・ガジェットを拡大コピーしてスチレンボードに貼って切り抜き、壁からアームを出して、ポップアップのデコレーションにする。

さらに余力があったら、真鍋博イラストを小さい紙にコピーしてガチャポンのカプセルに入れてメタボリズム建築(!?)とか。
あくまで余力で、ですが。

あとはテーブルと椅子を置いて、真鍋博さんの量販本のみを置いて閲覧できるようにする、とか、など。
貴重本は、完全にロックできる什器を用意できないため、展示には出しません。

で、高澤くんが制作中の壁面データ(パソコンの画面を撮影)です。
白い四角のところにディスプレイがつくのですが、これは後ほど消してもらいます。







2011年12月17日土曜日

万博にみる未来観 人類の進歩と調和


わたしがこれまで 万博 という言葉に対して抱いてきたイメージは、どちらかと言えば、冷たいものでした。機械と化学に囲われ、不自由のない世界に生きることこそが人類の到達すべき未来の姿。という未来観を根底とするものだと考え、大阪万博を捉えていたからです。
しかし、今回、ドキュメンタリーを鑑賞し、大阪万博のテーマ「人類の進歩と調和」が意味するのは、人類が人間性を取り戻すことこそが本当の意味での進歩であり調和なのだと感じました。戦争からの復興、科学技術、産業により豊かさを手にした人類が直面した公害問題の顕在化により、使い方を誤ると、とんでもない事態を招くのだと知った時、わたしたちをつなぎ留めるのは、文化であり、それを生み出す人間の生命力である。人間が人間らしく在るための力を取り戻し、本来の姿に戻っていこうという決意が大阪万博には込められていたのだと思いました。

2011年12月10日土曜日

地図の透視図法〜反転する方角描写

真鍋博の「鳥の眼」に収録

麻雀の方位
風見鶏の方位


脳のMRI画像は横臥した人間を足の裏から見るというルール
「右にあるから右半球」ではなく、上が後頭葉、下が前頭葉なので向かって

  1. 医学では
  2. NHKが放送用に上下をひっくり返して左右反転=一般の人の馴染みにはわかりやすい。
  3. 身長を計測する時、xyz座標の0起点から数えていく
地面は上から見下ろすものだ、という枠組みが自然に受け入れられている。


大航海時代
北極星を上に


12月10日のトピックス(予定)


ゲスト講義最終回となります本日も豪華ラインナップでいきます。
冒頭より、真鍋博夫人と、元愛媛県立図書館司書で真鍋博コレクションのアーカイビングを担当なさった吉見八重さん、前回「万国博覧会と未来(学)」のゲスト講師・広澤広太郎氏がご臨席なさいます。
その後17:00から、元小松左京担当編集者で現在インターネット・プロバイダーNECビッグローブのゼネラル・プロデューサーとしてコンテンツ育成事業に手腕をふるわれている日置徹氏もかけつけてくださいます。

予定している内容は、前半13:20-17:00くらいまで、吉村浩一先生をリーダーとして真鍋博著作「イラストからの発想」「鳥の眼」を解釈しなが
ら、視覚心理学のトピックスを講義、みなさんと議論します。
「鳥の眼」というのは、真鍋博自ら撮影した航空写真をもとに、全て手描きで書き下ろした鳥瞰地図の作品集で、その仔細な描き込みが、米粒よりも小さい面積になった「空間のパーツ」を見つめる楽しみを教えてくれます。
吉村先生と言えば、知覚心理学の世界では逆さ眼鏡研究の第一人者として著名な業績をお持ちで、今回、「鳥の眼」に対して、モグラの目(視界)はその左右反転像となる、という切り口から、視覚世界の認知と描写の関係を探るご講義をいただきます。

その後、真鍋真先生、粟野と三人で、前回までの「万国博覧会と未来(学)」「鑑賞教育における美術解説」のフォローアップをします。
その後17:00くらいから、吉見八重先生からのプレゼンテーションをうけて、真鍋博夫人にインタビューするようなかたちで話題を起こしていき、みなさんと議論します。
最後に1月21ー22日に大学のCSギャラリーで開催される大学院プロジェクト科目報告展示会の展示プラン、履修生への課題を発表します。