2011年11月12日土曜日

ハネムーン


「ハネムーン」(1974)の解説案

未来の新婚旅行をテーマに描いた作品である。画面上部の濃い青で描かれた部分を宇宙空間、それ以外の明るい黄色で描かれた部分を地上として描き、そのようにして画面を大きく分割した構成にインパクトを覚える。宇宙空間には宇宙船で新婚旅行をする様子が描かれ、地上には宇宙空間へ旅立つための装置と、山や自然景観に溶け込んだホテルや住居などが描かれている。人間がお互いを愛するだけでなく、次の世代のために地上の環境を守るべきだという作者の先見的な思いが感じられる。

1 件のコメント:

  1. 限られたスペースしかない一枚の画面に,濃い青と明るい黄色で色分けて宇宙と地上を表現しているという顕在的属性の指摘から、この絵に対する鑑賞が始まっている。顕在的属性にさらにこだわるなら、左側のカラフルな水平線の領域は、地上とも宇宙とも違う空間を表現しているのだろうかという問いを生まないだろうか。

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