2011年12月17日土曜日

万博にみる未来観 人類の進歩と調和


わたしがこれまで 万博 という言葉に対して抱いてきたイメージは、どちらかと言えば、冷たいものでした。機械と化学に囲われ、不自由のない世界に生きることこそが人類の到達すべき未来の姿。という未来観を根底とするものだと考え、大阪万博を捉えていたからです。
しかし、今回、ドキュメンタリーを鑑賞し、大阪万博のテーマ「人類の進歩と調和」が意味するのは、人類が人間性を取り戻すことこそが本当の意味での進歩であり調和なのだと感じました。戦争からの復興、科学技術、産業により豊かさを手にした人類が直面した公害問題の顕在化により、使い方を誤ると、とんでもない事態を招くのだと知った時、わたしたちをつなぎ留めるのは、文化であり、それを生み出す人間の生命力である。人間が人間らしく在るための力を取り戻し、本来の姿に戻っていこうという決意が大阪万博には込められていたのだと思いました。

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